【報告】第6回大雪山国立公園旭岳自然保護プロジェクト

KIMG0682

 

 

こんにちは。ボランティアのえりとりりあんです。

9月20日~23日に行われた、
第6回大雪山国立公園旭岳自然保護プロジェクトの報告です。
札幌、岩見沢、旭川から集まった5名で活動しました。

前日19日に初冠雪を迎えた旭岳。
初めは曇りも多く寒かったのですが、徐々に好転し、連休の最終日は雲一つない快晴に。
朝はかなり冷えましたが、その代わりきれいな朝霜を見ることができました。

526571_167146230146209_2036327232_nDSC09504

KIMG0693KIMG0688

◆活動内容

A~Eのシフトを組んで、旭岳自然保護監視員の方々に一人ずつ付いて、仕事を教えていただきました。毎日違う方に教えていただいたので、色々なお話を聞けました。

【山麓駅でのレクチャー】

紅葉シーズンは、普段レクチャーをおこなうロープウェイ姿見駅が混み合うため、ロープウェイが登る前に山麓駅で並んでいる時点で、3分レクチャーを行います。
初めはとても緊張しましたが、たどたどしい説明をあたたかい目で見守ってくださったお客様や、旭岳自然保護監視員の方の丁寧なご指導のおかげで、だんだん上手く話せるようになっていきました。普段使い慣れていない敬語を使って、丁寧かつシンプルに話すことが難しかったです。

1236584_167146356812863_1289076439_n

【姿見駅でのカウンター業務】

レクチャー時、散策路の地図配布、お客様の案内をしました。散策から戻られたお客様に「お帰りなさい」と声をかけると、みなさん笑顔で答えてくださって嬉しかったです。こんな花を見た、動物が見れた、などお話を聞くのも楽しかったです。
また、山麓駅でのレクチャーが間に合わなかった場合は姿見駅で行いました。
また、下りロープウェイが混雑した時には、お客様の列の整備を行いました。連日大勢の方が来山され、1時間待ちになることもありました。ロープウェイは定員100名です。それが1時間待ちになるとはと、お客様も驚いていらっしゃいました。

OLYMPUS DIGITAL CAMERA

【散策路の巡回】

2つの班に分かれ、散策路を巡回します。ルールが守られているか目を配ったり、植物の保護ロープを支えている杭を刺し直したり、ロープが緩んでいるところがあれば締め直したり、ゴミを拾ったりしました。
また、お客様に植物の名前などの案内もしました。雄大な景色を見ながらの巡回はとても気持ちがよかったです。手を入れると暖かい、地熱が噴出している穴があり、そこをお客様にをお教えするととても喜んでくださり、私の心もほっこりしました。

1240158_167146273479538_1960372919_nKIMG0677

1234945_167146203479545_58025658_n1176159_167146193479546_1426076786_n

初日の夜には、たまたま、南極地域観測隊越冬隊から帰ってきたという樋口和生さんにお会いでき、貴重な話を伺うこともできました!

 

◆ボランティアの感想

・色んな旭岳自然保護監視員に付いてレクチャーや豆知識を教えてもらうこともできたし、作業をしながら色んな話をしたのが楽しかったです。ボランティアメンバーで夜ふざけたりして遊んだのも楽しかった。本当に紅葉がキレイで気持ちのいい環境の中、みんなで活動できたことは、特別な体験です。(フリー・女性)

・旭岳には、植物の生えていない場所があります。戦時中にあったという馬車鉄道の跡です。当時、火薬を作るために硫黄採掘が行われており、それを馬車で輸送していたそうです。戦争が終わってしばらく経つのに、その場所の植物は全然育ってなくて、なくなるのは簡単なのに再生するのはこんなに難しいのだと驚きました。以前ある山に登った時、ガイドの方に「ここには足を踏み入れないように。どんどん自然が失われていっているから。」と注意されたことがあります。その時はこんなちょっとのことで?と思ったけど、今回の体験を通してそれが大切なことだったことに気づきました。(会社員・女性)

・自然に関わる仕事は、やっぱり素敵だと思った。自然と人間のバランスについて考えさせられた。自然を「観る」ものとして楽しむという根本的な人間の性質がある限り、素晴らしい自然のあるところには、人もお金も集まるんだなぁと感じた。「だからどうするのか」を、旭岳自然保護監視員の人がやっているのかな。また、こんなに人がいるものだと思わなかったので、目的のひとつであった、山に触れるという感覚は味わえなかったが、人と自然、そのバランスとか、そういうことについて考えることができた。また、旭岳自然保護監視員が、職業として、どのように成り立っているかということについて知りたいと思っていたが、色々な人に聞けたので、8割くらい達成できた。(北海道教育大学岩見沢校大学院1年・女性)

 

(記事:大雪山国立公園旭岳自然保護プロジェクト ボランティア 小野・坂本)