[RSRオーガニックファームチーム]気分は八百屋さん!?

8月29日(日)、私たちオーガニックファームチームは自分たちが育てた有機野菜の販売を行いました。今回のメンバーはれん、ちゅ〜そん。、もえ、うえにゃん、コロン、ゆうやの6人です。

これまでの私たちの活動において、自分たちの育てた野菜の行き先は毎年行われているRISING SUN ROCK FESTIVALでの来場者への無料配布のほかは、環境NGOezorockの内部で消費することがほとんどでした。
なので、市民の方々に向けてお店で販売するというのは私たちオーガニックファームチームにとって、新たな試みでした。
私個人にとっては、オーガニックファームチームが今年掲げている「自分たちが作った野菜のゴールをきちんと決める」という課題を考えさせられる良い機会になりました。
自分たちが作り出した命を粗末にせずに消費する、という一見当たり前のことのようですがとても大事なことですね。

さて、今回販売を行ったのは札幌市白石区にある、
「リサイクルと環境雑貨のお店 ワーカーズコレクティブえこふりぃ」(http://ecofree.sakura.ne.jp/)というお店。
このお店の前で私たちが育てた野菜を台の上に並べ、自分たちが活動する中で見つけた食への想いとともに販売しました。
ちなみに、今回並べられた野菜は、じゃがいも、たまねぎ、とまと、ピュアホワイト、枝豆です。どれも旬の野菜たちでした。これらの野菜は鮮度を意識して前日にメンバーが畑で収穫してきたものです。

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普段、私たちは10種類を越える作物を栽培していますが、もともと「定常的に売ること」を目的にはしていません。ここがスーパーなどに出荷することを目的にしている農家さんと私たちの大きく違うところです。
なので、今回販売をすることが決まった時点でお店に出せる作物の量や種類は完全に畑にある野菜まかせになりました。そのことを考えてみると、売ることを目的にしている農家さんの毎日の苦労や困難がちらりと垣間見えた気がしました。

もともとの量が少なかったこともありますが、販売がスタートしてからは野菜がどんどん売れていきました。
お客さんが来るたびに、私たちは自分たちが野菜を育てた経緯や育てる上での苦労や意識したことなどをお話ししたのですが、これがとっても難しい!
自分たちの想いをお客さんに伝えようとするのですが、想いをいざ言葉にして声に出そうとすると上手く言えなかったり良い言葉が見つからなかったり・・・。
この記事を読んでいる方に一度イメージしてほしいのですが、私たちが普段野菜を買うときというのは値段や産地を見るくらいで手にとってからかごに入れるまでの時間はほんの数秒ですよね。
その数秒にあれこれと説明したって、なかなか聞いてもらえないのは簡単にわかりそうなことです。
しかし、今回実際に販売する側に立つことで私たちはそれを身をもって知らされました。

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今回、野菜を売ることよりも、私たちは育てた野菜を販売することで自分たちの想いを伝えたかったのです。普段なんとなく安いものを、とか見た目のいいものを、などのわずかな条件だけで買い物をする人は多いと思います。
けれど、そこで一度立ち止まって自分たちの体にとっての大きなエネルギー源となる食べ物について、私たちの作る農薬の入っていない有機野菜を食べるついでに考えてほしかったのです。
しかし、野菜を買っていくお客さんにとってはそれほど興味がないことだったのかもしれませんね。どんどん野菜が売れるのとは反対に、自分たちの想いがなかなか伝わらない、という不満や焦りが募っていきました。

また、お昼を過ぎたあたりから西日が差し、野菜に日光が直接当たってしまって野菜の質が悪くなってしまうという問題も発生するなど初めて経験することもありました。

結果、私たちの育てた野菜は完売しました。
自分たちが毎週畑に行って愛情たっぷりに育てた野菜。その野菜たちがたくさんの方に食べてもらえるというのはとても嬉しいことなんですね。
今回うまくできなかったところをしっかり反省し、次回、販売をする際には自分たちの伝えたいことをもう一度整理し、見せ方を工夫し、リベンジできたらと思います。

文章:吉田侑矢(ゆうや)

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