【連載|対談】ezorockers MIWA MISHINA ~周りに合わせてばかりじゃ何も進まない~
ezorockで活動する『人』に着目したコラムが10回目を迎えました。今回は、旭岳プロジェクトより2人目の登場で『さんぴん』です。自然が好きな気持ちにフタをしながら過ごした中高時代や、大雪山国立公園で活動する仲間を得たことによる気持ちの変化まで、溢れるような気持ちを教えてくれました。どうぞ、ご覧下さい。
物心ついた時には自然が好きだったから、きっかけとか分からない
やっぱり好きなことに時間を使った方が人生楽しい
大学も大事だけど、ここだけのチャンスもありますね
「自分だけ」って思っていたら、そこで止まっちゃう
素の自分を出している人が多いから個性が強く見える
おまけ ~ 旭岳の活動の一押しポイント ~
※ より旭岳の活動を知りたい方はコチラも合わせてご覧下さい。
ezorockers YOHEY ITO ~自然を体感する楽しみを伝えたい~
三品未和 (さんぴん)
出身: 札幌市西区生まれ厚別区育ち
所属: 酪農学園大学環境共生学類1年生
ezo所属: 旭岳チーム
特徴: 大胆さと繊細さを兼ね揃える
草野竹史(タケシ)
出身: 札幌生まれ
所属: NPO法人 ezorock 代表理事
特徴: 頭が大きく似合う帽子探しに苦労する
物心ついた時には自然が好きだったから、きっかけとか分からない
タ:環境とか考えるようになったきっかけはあるの?
さ:物心ついた時には自然が好きだったから、動機とか分からないです笑 自然と興味のある遊びが、木登りとか葉っぱや木の実をすり潰したり、虫を探してみたりとかだったんで。
タ:小さい時って無邪気に悪げなく殺生しちゃって後悔したりしない?
さ:私変わってたんですよね。虫とか生き物の作りに触れて「えっ、すごい!!」って驚いたりしてました。遊具で遊ぶよりも自然の方が好きだったんですよ。
タ:近くに遊ぶところがあったの?
さ:もみじ台にエゾリスとか鳥がいる公園があって遊び場だったんですよ。ちょっとした川もあって。小学校4年生位までは友だちとそこで遊んでいて。でも、皆都会の方へ行きたがるじゃないですか。結果一人になると笑 あと私、人ごみとか苦手なんですよね。それもあって森とかの方が好きだったんですよね。
やっぱり好きなことに時間を使った方が人生楽しい
タ:環境を勉強したくて大学に入ったんだよね?酪農大に決めたのはいつなの?
さ:そうですね。ちゃんと決めたのは高3。途中、中1~高1位までは環境のこと考えてると頭おかしいと思われるし、ちょっと考えないようにしていて。だけど、北広島の高校に自然公園が隣接していて、ウグイスが鳴いている藪の中を通ったりして、やっぱ自然だって思ったんですよ。でも、まだ周りにはそういうの隠して、一人で通学路を楽しんでました。
タ:分かるわ。周りに聞くと「安定してる公務員になりたいから経済学部」みたいな。「地球がこんなに危ないのに、地球がなくなったら終わりだよ。」とか言ってたから、ちょっと俺も浮いてたな。笑
さ:そうですね笑 それで、オープンキャンパスで酪農大に行って、今の学部のブースで、カエルとか鹿の角とか熊の糞がブースに置いてあって、やっぱ面白いじゃないですか。で、決めましたね。やっぱり好きなことに時間を使った方が人生楽しいじゃないですか。
自然が好きとか言っちゃうと、満一で「キモイ」ですからね
タ:俺も酪農大を推薦で受けたから、ポイント稼ぎしてたけど、他に希望者いなかったね。
さ:学校に320人もいるのに、私以外の希望者はいなくて。一応書類だけ書いて。ライバルがいないということは話合う人がいないってことですからね。自然が好きとか言っちゃうと、満一(満場一致)で「キモイ」ですからね。
タ:満一ね…。俺今、言葉の勉強してるわ笑
さ:結構もやもやしてましたね。皆制服着て、おしゃれなカフェでコーヒーを飲むようなのが好きだったけど、私は森を通って、制服やローファーを泥で汚してました笑
タ:じゃあ、高校の友だちは知らなかったんだ。
さ:仲の良い友だちには進路決めた時に言ったんですよ。友だちには、そういう話をしてる時が楽しそうだよって言われましたね。
↑皆でざりがにを見ているところ。
環境のことやっているのと、気さくに感じて、じゃあやろうと思って
タ:大学に入ってどうだった?
さ:何となくこの学部に入った人も多くて、動物好きって人もいたけど、環境の分野を深く知りたい人は少なくて、大学でも友達つくりは期待しないでいようって。
タ:今ezorock内に酪農生多いよね。今ほどの一大勢力はこれまでなかったよ。
さ:高校のバイト先で、酪農大生で旭岳チームコアスタッフの『すぎ』にezorockのこと聞いていて。取りあえず、会議も勉強会も酪農であるし、行こうと思って。
タ:大学入る前からezorockを知ってたんだね。
さ:実際に参加してみたら、4人位で思ったより少人数で。その時広報用のポスター制作をしていて、意見をしっかり聞いてもらったような気がして。環境のことやっているのと、気さくに感じて、じゃあやろうと思って、2回目の会議でコアスタッフになったんですよ。
大学も大事だけど、ここだけのチャンスもありますね
タ:コアスタッフになってどうだった?
さ:旭岳の活動現場に入る前に皆と話して、そこで初めて、大雪山国立公園っていう日本一広いところで、監視員さんと一緒に作業できるってことを知って、すごいと思ったし、どうせなら、ボランティアの人も引き連れたいと思ったし、あんまり貢献するぞっていう意識が強い訳じゃなく、勉強できれば良いなぁっていうくらいの気持ちで。だから、ezorockの人、意識高いなって思う。
タ:そうか。あんまり「ボランティアで貢献」みたいな意識のやつって逆にいない気もするな。勉強とかって意味じゃ、今まで聞いててお前がめちゃくちゃ意識高く感じるけどな笑
さ:純粋に勉強したいって気持ちが強いですね。
タ:じゃあ、ezorockは色々知ることができる?
さ:大学の勉強もそれはそれで大事なんですけどね。でも、やっぱりここじゃなきゃ繋がらないチャンスはありますね。
「自分だけ」って思っていたら、そこで止まっちゃうし
タ:2015年に活動に参加して、さんぴんにとって大きかったことってある?
さ:4月当初は自然について何も知らなかったんですよ。でも、活動の参加者と話したりする中で花とか動植物を覚え始めて、今は鳥図鑑で勉強して、初めて見た鳥も分かるようになった。詳しくなると、ふとした時に話があった相手を見つけたりとか。結構知ってるけど、隠してる人っているんですよね。
タ:そうなんだよね。俺も大学の時にクラスに環境に関心のある人いないなって思って、外の活動に行ったけど、後々クラスにもそういう人がいるって分かって、4年生になってから知ったんだけど、もっと早く知り合いたかったな。
さ:「自分だけでしょ。」て思っていたら、そこで止まっちゃうし。
タ:そうだよね。酪農大の先生から「物事を立体的に見なきゃだめ。ビルの形だけじゃなく、その中で働いてる人の姿も見なきゃだめ。」って言われたんだけど、今の話と繋がっている気がするな。
多くの人に関心を持ってもらいたい
タ:これからチャレンジしたいことは?
さ:自分が知識を入れるだけじゃなくて、多くの人に関心を持ってもらいたいなって。登山だけ考えてる人って植物とか踏んじゃうんですよね。だから、山を楽しみつつも、自然を大切にすることに共感してもらって、少しでも頭の片隅に関心を持った時の感覚が残るような関わりができたら良いなって思います。
タ:ちなみに、卒業後はどんなことやりたいの?
さ:現場にいる仕事が良いなって思ってます。自然学校とか、人に教える仕事も楽しいのかなって。前は興味のない人に教えても仕方ないって思ってたけど、今は逆にがんがん伝えていけば以外と興味もってくれるんじゃないかって。
タ:お前結構攻めるよな。その原動力がどこって聞きたくなるけど、俺も分かるけど、沸いて出るものだから、理由とかないよな。
素の自分を出している人が多いから個性が強く見える
タ:最後に一言どうぞ。
さ:自分が環境に興味を持っていて、周りが関心ないからって、諦めなくて良いと思う。周りに合わせてばっかりじゃ、何も進まないじゃないですか。違う意見があるからこそ、次の意見が出るから。個性を尊重しながらもezorockは色んなことやってるじゃないですか。だから、諦めないで欲しいって思います。
タ:環境問題に関心がある人も、そうじゃない人も一緒にいて、そこから作り出されることが楽しいと思う。グッズで作った服も環境だけを考える場所だったら生まれなかったと思う。全然違う人がいるのが面白い。ezorockの人は個性が強いって言われるけど、皆外だと個性を抑えてるからかなって。結局、ここにいる時に素の自分を出してる人が多いから個性が強く見えるだけだと思ってるんだよね。
▼活動についてもっと知りたい、一緒に活動してみたい方はコチラ
【開催中】ezorock団体説明会
https://www.ezorock.org/info/6852
おまけ1 ~ 旭岳の活動の一押しポイント ~
さ:旭岳の1回目の活動で、山頂に行ったんですよ。天気が良くて、6合目から登山がスタートして。色んな植物が生えてて、下の方には木があって、そのうち、森林限界を向かえて、岩場を迎えて。1つの山で色んな顔を楽しめるのが、楽しいと思った。来るだけでも短い時間でも植物の変化をたくさん見れる。
タ:お前あんまり話さないとか言うけど、めっちゃ喋ってるよ。
さ:自然以外の話だと弾まないです。思いが溢れた時はたくさん話すけど。 恋愛か自然かって言われたら、もちろん自然に走ります笑
最後まで読んで頂きありがとうございました。
10回目の節目を迎えたezorocker達の対談ですが、一度お休みして、3月は別の企画を連載予定です。少しお時間を頂きますが対談も再開するので、楽しみに待っていて下さいね。
▼活動についてもっと知りたい、一緒に活動して見たい方はコチラ
【開催中】ezorock団体説明会
https://www.ezorock.org/info/6852
冬は交流会や研修プログラムを中心に活動しています。
お話を聞くだけでも大歓迎なので、ぜひ説明会にお越し下さい。