【連載|対談】ezorockers KUMIKO URUSHIYAMA ~人との関わり方や考え方が180度変わった~
第2回目の対談企画。今回はお花屋さんの仕事とezorockを両立する社会人の『くみちょす』と草野竹史の対談です。コアスタッフの中では少し年上の彼女。頼れる時もありながら、親近感のある存在で、活動や他のコアスタッフと自然に歩みをともにする。働きながら活動と出会った彼女は参加することで、どんな変化を経ていったのか。普段は笑顔の傍らにひそめている思いも教えてくれました。
漆山 久美子(くみちょす)
出身地 札幌市
所 属 お花屋さん
ezo内 EarthCareプロジェクト(EC)
特 徴 口元にセクシーほくろ、ちょっとなまってる、
緊張しぃだけど、それを乗り越える「えいやぁ感」
草野竹史(タケシ)
出身地 札幌市
所 属 2006年~NPO法人 ezorock代表理事
特 徴 お菓子を良く食べる、ついついアゴひげをいじる
度胸試しで、まず最初に飛び込んだのはRISIG SUN ROCKFESTIVAL(以下、RSR)
タ:RSRが最初だったっけ?社会人でぽんって入る人は珍しいよね。
く:26歳で参加したRSR2012の環境対策ボランティアが最初。偶然Twitterでの情報が流れてきて。RSRは行きたいけど、周りに音楽を好きな人がいなくて、お金もないし、5000円で泊まれて、ご飯も食べられて。ちょうどワーホリ行く前で度胸試しもかねて参加した。
タ:それまでボランティアとかやっていたこともあったの?申込むのって結構勇気いるよね。
く:1回もなくて、だから、当日まで何も分からなくて、未知に1人で参戦っていう気持ちだった笑
お盆休みがたまたま合った。募集を見てすぐに申し込んだけど、返信くるまで「うわぁー押さなきゃ良かったー」「大丈夫かなー」って後悔して笑 知り合いいないし、何やるかもわからないし。けど、メール来たときに「もう断れないな」ってなった笑 事前説明会で他のボランティアに会ったり、活動内容が分かって、全容が見えてくるとちょっと安心した。
タ:RSR当日を迎えてどんな気持ちだった?
く:集合場所でバスに乗ってからは「やるしかない!」ってなる。バスの中でリストバンド(RSRの入場パス)をボランティア同士でつける時に友達もできて、その子らと今だに連絡とか取ったりするし。
タ:バスの中でそんなドラマが生まれてるって知らなかった笑
参加して人との関わり方も変わるし、考え方が180度変わった。
タ:RSR中はどうだった?
く:一緒の班に道内外のフェスの環境対策を良く知ってる人がいて、フェス自体の楽しみ方や活動への考え方を色々教えてもらった。それに、夜とかも年齢高めな組で遊びに行ったり、他の班の人も一緒に遊んだり。班のリーダーは楽しいだけじゃなくて、班に目を配って、「一斉清掃きついから休んどけよ」って先の見通しを教えてくれたりしてた。最後の一斉清掃(来場者が一斉に帰り、ごみ箱に人が押し寄せる時間)はきついというより、忙しくなってテンションあがって燃えた笑
タ:終わったあとどんなは気持ち?
く:皆と離れちゃうんだっていうのが寂しかった。今だにそのメンバーとは連絡取り合うし、参加して人とのつながりも、考え方も180度変わった。
タ:その前までも働いていたけど、それまで人と出会う機会はあったの?
く:その前は医療事務やってて、人との出会いもないからこそ、ワーホリに行こうと思ったんだと思う。海外の前にezorockの活動があって、こうやって人と関わるんだって思ったのが海外にも活きてた。仕事だと先輩後輩になっちゃって横一列になれない。海外は年齢なんて気にしていたら友達なんてできないし、年齢関係なく、どうしようもない人もすごい人もいる。それを海外ですごい考えるようになって、ezorockもそういう考えのきっかけになったと思う。
少しずつ面白い人とつながって、今の自分は自然に近い気がする。
タ:英語しゃべれる?
く:しゃべれないんだよねー。ワーホリでは日本食のレストランで働いていて、決まった言葉を使ことが多いから、そこまで勉強しなくても、いけた。海外では何が起こっても楽しむっていう気持ちがあればやっていけると思う。
タ:今の自分の性格は昔からなの?それとも変わってきたの?
く:もともとお笑い好きだったりする自分がいて、でも、以前の職場では周りに面白い人もいなくて、自分も出せてなくて少しずつ面白い人とつながって、今の方が自然な自分に近い感じがする。
タ:カナダから戻ってきた後はどんな流れでコアスタッフになった?
く:富良野でリゾバしてた。その後、札幌帰って来て、今年7月にコアスタッフから「ボランティアコーディネーター(VC)やらない?」って声かけられて、元々やりたいと思っていたし、休みも取れたからやるっていった。
タ:何でやってみたかったの?
く:ただ単に、格好良いなぁシーバーが格好良いと思ったり笑
タ:シーバー慣れしている感じしたけど。
く:それタケシに言われるけど、事前はびびるけど、現場に割と強い方だからかな。
体力的には厳しかったけど、色んな人に会えるのが楽しくて…
タ:事前準備どうだったの?結構大変な面もあるけど。
く:ezorockのルールも分からなくて、知らない人もいっぱいいて、社会人で限られた時間で関わるのも申し訳なくて…。でも、やりたいし、できること何か考えた。で、とりあえず皆に話しかけようと思って。その日やることの中で、一緒にいる人には話しかけるようにして、気づいたらやってるのもあるけど、そしたら、皆からも声かけてもらえるようになった。
タ:スススって入っていくよね?「私最初からいますけど何か?」って感じで自然に笑
く:実は後ろめたさとかはあるんだけどね。活動内容がっていうより、仕事終わりでezorock行って、翌日仕事行ってっていう生活が2,3週間続いて、顔にぶつぶつできる位大変だった笑 それでも楽しいって思えるのは色んな人に会えるのが楽しくて楽しくて。だから、苦ではないけど、体力的には厳しかった。
タ:追い込みの時期はそうなるよね。
く:社会人として参加する葛藤もあった。もっと関わりたいけど、時間が限られていて、皆がうらやましいなって思ったりもしてた。今も葛藤はあるし。
タ:社会人が関わり方で葛藤する面は組織としての課題でもあるよね。
社会人で入った分、よけいにボランティアとの距離のとり方が分からない部分もあって…
タ:今年のRSRはどうだった?
く:やりきったって感じ。後悔も含めてやってよかったって思う。VCとして会場に入るのがどういう空気感かも分からなくて、何とか付いて行こうとするけど、どうしても限界が来る場面があった。事前のシミュレーションが活きて、できた部分はあるけど、ボランティアとの距離感が社会人から入っているのもあって分からなかった。活動以外だと関係なく、笑い合えるけど、活動中は自分もいっぱいいっぱいになっていて。それで、活動中にボランティアに敬語で話していた時があって、経験のあるVC(chitta)に「敬語はだめよ」って言われた。その時に180度切り替える瞬間が来て、自分らしさが出てきた。それで、自分らしいコミュニケーションが出来るようになってきた。それまでは結構苦しかったかなー。
タ:参加できて良かったこと、うれしかったことは?
く:1番はコアスタッフの中に入れたこと、みんなとの繋がりができたこと。そして、ボランティアの名前を覚えたいのに覚えられていなくて後悔があったけど、U-night(毎年RSR翌日にボランティア、コアスタッフ皆でする打ち上げ)でボランティアの女の子から「ちょすさん」って声かけてもらって、ボランティアが見ていてくれて、覚えていてくれるんだなぁっていうのが思ってうれしかった。
活動っていうのは皆迷惑かけ合うと思うんだ。一生懸命やろうとして、迷惑かけるのは仕方ないのかなと思う。
タ:最後に。社会人で参加していく時の葛藤とか、苦しいこと。逆にメリットなんかを教えて?
く:悪い部分といえば、中途半端に関わることで皆に迷惑がかかるんじゃないかって迷う。仕事が忙しい時は来たいけど、事務所に来れないし。
タ:そこは、俺も見ていて苦しいんだ。ただ、今いちどうして良いか分からないのもあって。会議が長いかな?
く:会議が問題とは思わないし、逆に会議はやり方がすごいなって思う。どこをどうしてほしいかが分からないからこそ、もやもやしているのかなぁ。
タ:ただ、活動っていうのは皆迷惑かけ合うんだ。活躍が目立つやつも目立たないやつもいるし、一生懸命やろうとして、迷惑かけるのは仕方ないのかなと思う。
く:1個言うなら、社会人でも入りやすい企画とか、社会人だからこそ活かせる企画とかがあると良いのかな。
タ:1月にGREENDAYっていうイベントがあって社会人が、ボランティアとか社会的な動きにどう関わっていくのかっていうのは結構タイムリーな話題かも。俺としては、ezorockの活動にも「社会人もどうぞどうぞ」って思ってるし。
く:もっとRSRボランティアから、社会人でも、コアになる人がいたら良いなって思う。どうやったら巻き込めるのかな。
タ:くみちょすがこうやって参加してる姿を見せてくれること自体が社会人の人が参加できるっていう証明をしてくれているって思うよ。ということで、最後に一言どうぞ。
く:社会人の人も気軽に参加してほしい。社会人の人がもっと増えたら、他の人も参加しやすくなるのかなって思う。
た:そうだね。入ってきた人や時代に対応できるように、どんどん団体も変化させていきたいって思うよ。
▼活動についてもっと知りたい、一緒に活動して見たい方はコチラ
【開催中】ezorock団体説明会
https://www.ezorock.org/info/6852
おまけ ~ezorock内でお付き合いするということ~
今年RSRの環境対策を担当するEarthCareプロジェクトチーム内で「くみちょす」と「れげえ」のカップルが誕生しました。2人のコンビ名は「れげちょす」。実は、ezorock内でお付き合いする時は周りに伝えるというルールがあり、それに関した一幕について教えてくれました。
タ:「れげえ」と付き合ってどれくらい?
く:1ヶ月以上は経ったよねー。あの日(EarthCareプロジェクトチームの打ち上げ日)に言うしかないってなって2人で話したんだよね。「れげえ」は乾杯のタイミングで、どう切り出すかリハーサルをしてたよ笑 「さりげなく言うわー。」って言ってた。ただ、私が間に合わなくて。でも、あとあと聞いたら、その方が他の皆が色々聞きやすかったみたいで、結果的に良かったのかなって思った。
タ:これからも活動を一緒にやっていくわけだから、色々気も遣うよね。でも、チームとして一緒に動いていく時にお互いの関係性を知ってるかどうかって結構大切だからね。他の人は知ってるのに自分は知らないみたいな状況も寂しいし。
く:結構皆「分かってたよ?」って感じで。あれ、分かっていないのは自分達?みたいな感じで。ワインカーニバル(小樽で行われる地域のお祭り)の環境対策で2人がステージ上に立った時に「れげちょす」っていう呼び名が誕生したんだよね~。
最後まで読んで頂きありがとうございました。
これからもezorocker達を紹介していきますので、お楽しみに!
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冬は交流会や研修プログラムを中心に活動しています。
お話を聞くだけでも大歓迎なので、ぜひ説明会にお越し下さい。